飯田自然エネルギー大学キックオフイベントを開催しました

飯田自然エネルギー大学キックオフイベントを開催しました

2月14日(日)に、飯田自然エネルギー大学のキックオフイベントとしてシンポジウム「エネルギー自立で拓く!地域の未来」を飯田市役所で開催しました。

牧野市長あいさつ2

飯田市をはじめ県内、県外から約120名にご来場いただき、賑やかに開催することができました。
開会式では、先日グランプリが決定した「飯田市で1番古い冷蔵庫を探せコンテスト」の表彰式を行いました。

冷蔵庫コンテスト3

グランプリを受賞したのは、飯田市にお住まいの松澤さんご夫婦が前日まで使っていた1964年製の冷蔵庫。

表彰式では、グランプリ冷蔵庫を回収した上で、新たにプレゼントされる新型冷蔵庫(三菱電機住環境システムズ㈱提供)を贈呈しました。
またコンテスト応募用紙に、冷蔵庫についての思い出話やコメントを書いていただいた方の中から社内選考で3名を選び、特別賞として発表、表彰しました。
会場には2つの冷蔵庫を並べて展示して、冷蔵庫の消費電力やCO2排出量のパネルも展示しました。

冷蔵庫展示 2

シンポジウム前半は、ラウパッハ・スミヤ ヨーク先生(立命館大学経営学部国際経営学科教授)による講演会でした。

ラウパッハ先生講演会

講演テーマは、「エネルギー地産・地消・地有~再・省エネで地域コミュニティーを元気に」。
飯田市の電力需要の状況や電力購入額の試算から、年間139億円がエネルギー支出として地域外に流出している状況を指摘した上で、自然エネルギー政策に国を挙げて取り組むドイツの事例を紹介しました。

各地の自治体がエネルギーや環境、地域経済の課題を解決するため自然エネルギー事業に積極的に取り組んでいて、市民エネルギー企業や市民共同組合、STADTWERKE(シュタットベルケ)と呼ばれる自治体所有の公営企業がその推進役になっていることなどが取り上げられました。
また、自然エネルギー事業が地域経済に及ぼす付加価値について、「システム製造」「計画・導入」「運転・維持」「事業マネージメント」の4段階で試算した研究結果についても紹介されました。

シンポジウム後半は、自然エネルギー事業に取り組む事業者の事例発表会でした。

「おひさまファンド」の出資金を活用した事業として、
NPO法人播磨の国おひさま進歩 (兵庫県三木市)
一般社団法人市民エネルギー生駒 (奈良県生駒市)
合同会社三重あおぞらエネルギー (三重県伊賀市)
一般社団法人信州パートナーズ (長野市)の代表者が発表しました。

いずれも太陽光発電事業ですが、内容はまさに四者四様。
地域拠点である蓮花寺の敷地を活用した三木市の事業。

事例発表 播磨

大阪のベッドタウンとして発展した生駒市での行政と連携した事業。

事例発表 生駒

おひさま進歩社でのインターン経験を経て起業した伊賀市の事業。

事例発表 伊賀

雪対策を研究した上、住民の手でパネルを取り付けた長野市鬼無里の事業。

事例発表 長野3

事業の進み具合のほか、現場ならでは苦労話も紹介されて、来場者は時おり笑いを交えながら熱心に聞き入っていました。
みずから一歩を踏み出し、事業に取り組んでいる皆さんの地に足がついた取り組みを知っていただく機会となったのではないでしょうか。

ゲスト集合写真1

飯田自然エネルギー大学は、地域主導型の自然エネルギー事業に取り組む起業者の育成を目的に、今年春の開校に向けて準備を進めています。
このシンポジウムを通じて、一人でも多くの方に自然エネルギーに関心を持っていただくとともに、自然エネルギー事業が地域の経済や雇用とも密接に繋がっていること、自分たちが暮らす地域で何ができるのか、その可能性に目を向けてもらう機会になればと思います。

飯田自然エネルギー大学の詳細が決まったら、あらためて告知をしていきます。
大学について詳しい情報を希望される方は、今後情報をお送りしますのでNPO法人南信州おひさま進歩(電話0265-24-4821)までご連絡ください。
お問合せフォームでもお問合せを受け付けています。